「PCオーディオ」という言葉が聞かれるようになったのは、ここ数年のことです。
追求すればどこまでも奥深い世界。
あまり詳しくない人にとっては、いわばマニアな領域に感じられてしまうかもしれないですね。
そんなPCオーディオ初心者にこそ、「LinuxでPCオーディオ」をオススメします。
極端に追求しなくとも、高音質化が簡単に出来ますよ。
PCオーディオってそもそも何?
定義はいろいろあると思いますが、要するにレコードやCDのようにメディアを直接駆動させて聴くのではなく、音楽を「デジタルデータ化」して再生して聴く、というものです。
従来のオーディオは、
というものでしたが、そこをパソコンに置き換えて、
という方法になりました。
そうすることにより、キチンと設定さえすれば、様々なメリットが生まれるわけです。
- 音質の劣化がなく「高音質」
- 音楽のデジタルデータ化により膨大な量の「音楽」の管理が非常に楽
- 音楽のデジタルデータ化により物理的に「スペース」が開放
- ネットワークを使った再生が可能
もういいことづくめなワケでして、オーディオ業界にまたたく間に浸透していきました。
とは言えパソコンの設定は「難解」を極め、機器も非常に高価!
パソコンをオーディオ専用化しようと思ったら、非常に難解な設定をしたり覚えたりしなければなりません。
- ASIOドライバ
- WASAPI
- 排他モードと共有モード
などなど。
???
「彼はいったいなんて言ってるんだい?」状態ですね。
また、PCオーディオの世界は、突き詰めていくと機器も非常に高価なものになってしまいます。
これは、ほぼ最高級な逸品ですが、ケタが違う金額に目んたま飛び出そうです。
いい音を出来るだけ安く!
こんな感じでは、せっかく「PCオーディオ」に興味があっても、とても気軽に始められないですね。
ということで、
「もっと簡単、シンプルに、いい音を出来るだけ安く手に入れたい」
ならば、「LinuxでPCオーディオ」をオススメします。
へ?ただでさえ難しそうなのに、よりによってLinux?
基本的にPCオーディオに必要なものは、
- パソコン
- コンポなどのオーディオ機器
- USB-DACまたはUSB-DDC
のみです。
この中で一番曖昧で、値段の差が激しそうなのは、何と言っても「オーディオ機器」かもしれませんが、外部入力端子さえあれば、安価なものでも充分です。
シャープの1bitデジタルアンプ搭載のSD-CX10をジャンクで入手
また、聞きなれないかもしれないのは、USB-DAC、USB-DDCでしょう。
これも突き詰めると高価になってしまいますが、USBポートから電源を取る、安価なもので充分です。
PCオーディオ入門にUSB-DACやUSB-DDCをまずは用意しよう!
そして、一番やっかいそうなのがパソコンですが、ここにこそ「Linux」を導入しましょう。
Ubuntu Studio 14.04にPCオーディオ版?!を発見!!試してみた
そう、こんな「高音質化に特化したLinux」というのが存在するんです。
その音質は、素人でも充分聞き分けられるほどのものです。
そして、用意するパソコンも、サポートが終了したWindows XPや間もなく終了するWindows Vistaのパソコンで、使い道がなく、余っているもので充分です。
無ければ、激安「ジャンク品」を購入してもいいでしょう。
そして、この「Ubuntu Studio PCオーディオ版」。
インストールすれば、それでオッケーです。
FMV-C8240にUbuntu Studio14.04 PCオーディオ版を入れてみた
面倒な「設定」は、数クリックで「オート」でやってくれますので、導入で迷うこともなく、難しいことを覚える必要もないです。
インストールすれば、マニアも唸る「高音質化」がされていますよ。
さらに望むならスマホと連動した高度なモノまで出来る「Linux」PCオーディオ
Vortexboxで音楽サーバーを!古いパソコン・スマホの究極の活用法
要するに「音楽サーバー」を自宅内に構築出来ます。
ほんのちょっと導入のハードルがあがるかもしれませんが、そこまで難しくはないです。
この「Vortexbox」で自宅内に「音楽サーバー」を構築し、要らなくなったスマホをリモコンにして音楽を楽しむというのは、音楽好きにはたまらないメリットをもたらしてくれます。
デスクトップのジャンクPC(CE40Y9)にVortexbox入れてPCオーディオ三昧!
スペック的に「時代遅れ」となってしまった過去に作った「自作PC」の活躍の場としても、まさにうってつけですね。
Vortexbox2.3をAtom330搭載のD945GCLF2にインストール!
その音質は、非常に良く、かつ省電力。
そのうえ不要となったデバイスを活かせ、スマホをリモコンとして活用し、遠隔操作が出来る利便性を手に入れることが出来るんですから、チャレンジしてみる価値は充分あります。
PCオーディオ進化系!Vortexboxの設定を完了して音を出してみよう!
さらにVortexbox関連の記事を追加しました。
今度はスペックの低いノートパソコンへのインストールでの悪戦苦闘ぶりを中心とした記事です。
画面に線が入るノートPCをVortexboxで再生させる!音楽専用PC化その1
オンボロPCをVortexboxで再生!音楽専用PC化その2地獄激闘編
オンボロPCをVortexboxで再生!音楽専用PC化その3地獄攻略編
古いパソコンを音楽専用PC化!VortexboxでPCオーディオ!反撃開始!
古いパソコンにVortexboxで音楽サーバー構築!SDカードもマウント出来た!
そしてVoretexboxのまとめ
Vortexboxで古いパソコン再生!便利な使い方も可能なPCオーディオ専用OS
結果は満足のいくものになりました!
ぜひ、試してもらいたいですね。
ピュア・オーディオならぬプア・オーディオ?
高音質のためなら投資を惜しまず、とにかくピュア(純粋)に音質を追求するのが「ピュア・オーディオ」と呼ばれるのに対し、
コストを抑えなるべく低予算で高音質を追求するのが、「プア・オーディオ」と呼ばれるそうです(笑)
いいじゃないですか、プア・オーディオ!
私は、そこにさらに「気軽さ」を入れて、さらに無料OSのLinuxとジャンク品で低予算で始めるPCオーディオとして、
「ジャンクPCオーディオ」
をオススメしたいと思います。