格安SIMが大盛況です。数年足らずでここまで進化している業界って他にないのでは?
要するに今「アツい」業界で、非常に盛り上がっています。
一方で参入企業が多く、プランも複雑化しており、「一体どの格安SIMがいいのか分からない!」といった声も多いので、ここはひとつ各社を比較する前に、格安SIMを選ぶために今さら聞けない「抑えておくべき基本的な4つのポイント」についてしっかりおさらいしておきましょう。
ポイント1 格安SIMが使えるスマホは?
現在、非常に多くの「格安SIMメーカー」が群雄割拠の戦国大名の如くひしめき合っている、まさに「格安SIM戦国時代」と言っていいでしょう。
それこそ、数十社はくだらないほどに溢れかえっており、熾烈なサービス合戦を繰り広げています。
一体、どの格安SIMがいいのか、さっぱり分からん!となってしまうのも無理もないですが、まず抑えておきたいこととして、物事を「シンプルに」考えましょう。
まず、これだけの格安SIMがありますが、どのSIM会社と契約しても、自分の持ってるスマホで使えるのかどうか?ということですね。
ここで最初の大きなポイント!
「格安SIMは、ドコモ系とau系の2種類しかない」
です。
詳しく言うと、すでに何十社も参入している「格安SIM」ですが、大別すると、
ドコモの端末で使えるSIMカード
auの端末で使えるSIMカード
この2種類に分けられます。
さらに言うと、このうち「auの端末で使えるSIMカード」を出している企業は、
- mineo
- UQmobile
- Fiimo
以上、たったの3社しか存在しません。
ということは、残りの何十社もの格安SIMは、全てが「ドコモの端末で使えるSIMカード」と言うことになります。
整理しますと、何十社もあるうちの格安SIMメーカーのうち、「mineo」と「UQmobile」と「Fiimo」だけが、いわゆる「au系」のSIMカードであって、その他は全て「ドコモ系」のSIMカードになります。
ポイント2 「データ通信専用」と「音声通話付き」とに大別される
ポイント1で説明したように、格安SIM各社は「au系」と「ドコモ系」に分けられますが、各社とも「プラン」的に、
- データ通信専用SIM
- 音声通話付きSIM
この2種類のプランを展開しています。
もう「読んで字の如く」ですが、スマホを電話機能を使わずに、インターネット通信だけのデータ通信専用として使う場合は、「データ通信専用SIM」を。
090や070で始まる番号を使用して「携帯電話」としても使いつつ、データ通信も使用する、普通に「スマホ」として使うなら、「音声通話付きSIM」を契約します。
090や070の番号が使えるということで、「電話番号を買えずに他社へ移動出来る」というMNP(番号ポータビリティ制度)に対応しています。
ここでのポイントは、音声通話付きではなく、「データ通信専用SIM」の方です。
「データ通信専用SIM」は、さらに「SMS(ショート・メール・サービス)付き」かどうかに分かれます。
へ?今さらショートメールなんて使わないよ。
ところが、スマホで「データ通信専用SIM」を使う場合、とても重要な意味があるんです。
それは、
- Lineなどのアプリを使う場合のアカウント認証
- やたらと「バッテリー」が減るのを防ぐ
という、2つの大きな役割があります。
通常の「音声通話付きSIM」では、上記の2つは、標準で対応しているのですが、こと「データ通信専用SIM」で「SMSがない」SIMカードの場合、
- Lineの認証が出来ない
- やたらとバッテリーが減ってしまう
という事態に陥ってしまうのです。
Lineの認証に関しては、別にガラケーを持っていて、そちらで認証させたり、Facebookなどのアカウントで認証させるなどの方法で回避は出来るのでまだいいです。
問題なのは「バッテリーの異常減少」の方で、これは、SIMカードにSMS機能がついていないことにより、端末が「音声」の電波を探し続けてしまうことにより起きてしまう現象です。
SMS機能がついていることにより、端末が「音声」の電波を認識するので、探す行為をやめるので、バッテリーの異常減少がなくなる、というものです。
もうこれに関しては「root化」という、端末の改造行為でもしない限り、防ぐことは出来ません。
なので、よっぽどの理由がない限り、「データ通信専用SIM」で格安SIMを契約する場合は、「SMS機能」はつけるべきでしょう。
ちなみに「データ通信専用SIMカード」に「SMS機能」をつける場合には、
- ドコモ系SIMは有料オプション(各社おおむね150円ほど)
- au系SIMは無料オプション(申し込みのみ必要)
なので、覚えておきましょう。
ポイント3 SIMカードのサイズ
スマホやタブレットが外出先でも通信出来るのは、端末内に「SIMカード」が入っているからなんですが、そのSIMカード自体に「サイズ」があります。
通常、3大キャリアでスマホを契約した場合は、最初から店頭でSIMカードがセットされて各種設定が施されてユーザーに手渡されるので、よっぽどのことがない限り、ユーザーが中の「SIMカード」を取り出すことなんてないです。
ところが、格安SIMを「端末セット」で契約しないで、SIMカード単品で契約する場合は、ユーザー自身で自分の所有している端末のSIMカードのサイズを調べ、契約時に「SIMカード」のサイズを申告しないといけません。
さらに、届いた(もしくは店頭で購入した)SIMカードを自身で端末内に「挿入」してセットしないと使えません。
現在流通している「SIMカード」は3つのサイズがあります。
- NanoSIMカード(最も新しく、最も小さい)
- MicroSIMカード(中くらいのサイズ)
- MiniSIMカード(最も古くからあり、最も大きい。「通常SIM」という言われ方もされる)
自分の端末が、どのサイズに対応しているのかに関しては、「格安SIMメーカー」のサイトにいけば、「対応端末表」が大抵ありますので、自分の機種名が分かれば何も問題ないです。
ただし、ここでもポイント!
調べてみたら自分の持ってる端末が例えば「MicroSIM」となっていたとしてたら、「MicroSIMカード」を契約すればいい、なんですが、
ちょっと待った!!
SIMカードは、
「小は大を兼ねる」
です。
今後、SIMカードはどんどん小さくなっていくだろうし、少なくとも今後出てくる端末は、NanoSIMカードサイズが標準になっていくと思われます。
そうなったときに、大きいサイズのSIMカードを契約してしまうと、今後端末を新しいものに変えたときに、「物理的に」SIMカードが入らなくなってしまいます。
SIMカードの「サイズ変更」は、ほとんどのメーカーで有料オプションです。
なので、迷ったら「NanoSIMカード」を契約することをオススメします。
その場合、SIMアダプターが別途必要になりますが、価格は数十円、数百円で済みます。
ポイント4 付加価値で選べ
さて、ここまでのポイントで格安SIMについての基本的な知識を話しました。
最後に、群雄割拠状態にある「格安SIM」選びを実際にするうえで、見極めるべきポイントについて見て行きましょう。
それがSIMカードに「付加価値」がついてくるかどうか?です。
例えばこんなものがあります。
無料で公衆無線LANサービス(WIFI)がついてくる
【例】
- BIC SIM
- BIGLOBE SIM
- OCN モバイル ONE
- ワイヤレスゲート
- NifMo
- U-mobile
など。
使うほどにポイントが付与
【例】
- 楽天モバイル
- DMMmobile
- U-mobile
- TONEなど。
無料通話アプリ(IP電話)や通話料半額付き
【例】
- BIGLOBE SIM
- U-mobile
- mineo
- OCN モバイル ONEなど。
通話が無料(1回5分まで)
【例】
- 楽天モバイル
- FREETEL SIM
- DTI SIM
- もしもシークス(無制限も選べる)
- NifMo(無制限)など。
データ通信が無制限
【例】
- U-mobile
- ぷららモバイル
- b-mobile SIM
- ワイヤレスゲート
- UQmobileなど。
通話もデータ通信も使い放題
【例】
- DTI SIM(通話は5分まで)
数年前までは、音声通話プランさえも無かった「格安SIM」ですが、今や非常に様々な「付加価値」が付属しているものが多くなっています。
こうした「付加価値」を基準に格安SIMを選ぶのも賢い選択ですね。
まとめ
さきほども言いましたが、本当にたった2〜3年前までは、音声通話プランもなく、LTE対応もない、なんてのが当たり前だった「格安SIM」でしたが、今や物凄い勢いで進化しています。
もはや、「3大キャリア」から移行しても不満がないばかりか、その付加価値を考慮すればメインで使っても全く遜色ないレベルにまで進化を遂げています。
「安かろう悪かろう」
は、もはや過去の話です。
さて次の記事では「格安SIM」導入のメリット・デメリットについてお話していきます。